ワキガ(腋臭症)の日帰り手術

ワキガ(腋臭症)でお悩みの方に当院では保険適応の日帰り手術を提供しています。
不快な臭いによる日常生活の制限やコンプレックスから解放されたい方はお気軽にご相談ください。

ワキガ(腋臭症)とは

ワキガとは、アポクリン汗腺から分泌される特殊な汗が皮膚表面の細菌によって分解されることで発生する独特の臭いを指します。

医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、遺伝的要素が強い体質です。 

日本人の約1015%がワキガ体質といわれていますが、欧米人では7080%と高い割合で見られます。
これは人種による遺伝的な違いが関係しています。日本では年間約1万件のワキガ手術が行われており、特に2030代の患者さんが多いとされています。

ワキガの種類と年齢・男女比率

ワキガには重症度によって軽度・中等度・重度の3つに分類されます。


 ・軽度ワキガ:汗をかいたときや緊張時にのみ臭いが気になる程度

・中等度ワキガ:日常的に臭いが発生し、本人も自覚できるレベル

・重度ワキガ:強い臭いが常に発生し、衣服に黄ばみが付くこともある

 

日本皮膚科学会の報告によると、ワキガで悩む方の男女比は約64と男性がやや多い傾向にあります。
発症年齢は思春期以降が多く、10代後半から20代前半にかけて症状が顕著になるケースが一般的です。

ワキガは単なる体臭の問題ではなく、患者様の心理的・社会的な負担となることも少なくありません。
日本人特有の「臭いに敏感な文化」の中で、ワキガに悩む方々は人間関係や就職活動などにおいて不安を抱えていることが多いのです。

このようなお悩みを抱えている方に

☑ 汗をかくと独特の臭いが強くなる

☑ 制汗剤や消臭スプレーなどの対策では効果が不十分

☑ 衣服の脇の部分が黄ばんだり、硬くなったりする

☑ 臭いが気になって人前で腕を上げることに抵抗がある

☑ 仕事やプライベートでの人間関係に支障が出ている

ワキガは放置すると、社会生活における自信喪失や対人関係の悪化を招くことがあります。
臭いを気にするあまり、行動が制限され、生活の質が低下することも少なくありません。
当院のワキガ日帰り手術は、これらの悩みを根本から解決し、患者さんに新たな自信と快適な生活を取り戻していただくためのものです。

保険適応のワキガ手術

保険適用のワキガ手術は、症状が中等度以上あり、日常生活に支障をきたしていると医師が判断した場合に受けることができます。
保険適用となるためには、医師による診断と症状の程度の確認が必要です。 

当院では日本形成外科学会認定の形成外科専門医がワキガの日帰り手術を担当しています。
形成外科専門医は、傷跡を最小限に抑える高度な縫合技術と美容的観点を持ち合わせた専門家です。

当院の院長は、日本医科大学の形成外科・美容外科非常勤講師も務めており、年間で400件以上のほくろ、眼瞼下垂、粉瘤、ワキガなどの形成外科手術を行っております。

腋臭症剪除法(えきしゅうしょうせんじょほう)

保険適用のワキガ手術で最も一般的なのが「腋臭症剪除法」です。
この手術法は、ワキガの原因となるアポクリン汗腺が集中している皮下組織を切除する方法です。
アポクリン腺を一つ一つ取り除くため、効果が永久的に続くことが特徴です。

手術の流れ

・局所麻酔:痛みを感じないよう脇の下に局所麻酔を行います
・切開と剪除:脇の下に23cm程度の小さな切開を行い、アポクリン汗腺を含む皮下組織を慎重に切除します
・縫合と処置:切開部を丁寧に縫合し、圧迫包帯などで保護します 

腋臭症剪除法は日帰り手術で行うことが可能です。
手術時間は通常30分~1時間程度で、術後は数時間の安静の後、ご帰宅いただけます。

保険適応の場合の費用

保険適用でのワキガ手術は、3割負担の場合、おおよそ片側約22,000円、両脇約44,000円となります。

※当院では手術用の器具等を用意しますので別途10,000円の追加費用をいただいています。
当院では治療前に詳細なお見積りをご提示しますので、費用面での不安なくワキガ日帰り手術を受けていただけます。

 

術後のケア

ワキガ手術後の適切なケアは、治療効果を最大化し、合併症を防ぐために非常に重要です。
当院では術後のケアについても詳しくご説明し、サポートいたします。

●術後1週間以内の注意点

35日間は患部の不正出血を防ぐためにガーゼやテーピング等で圧迫が必要

・手術部位の清潔を保つために7日間は患部を濡らさない

・激しい運動や重い物の持ち上げを避ける

・腕を大きく上げる動作を控える

・処方された抗生物質を指示通りに服用する

・圧迫包帯は医師の指示に従って交換する

術後14週間の注意点

・徐々に日常生活に戻ることができますが、過度な運動は避ける
・傷跡のケアとして、医師から指示された軟膏を塗布する

ワキガ日帰り手術後は、約1週間後に抜糸のために来院していただきます。その後も経過観察のために、1か月後、3か月後、6か月後と定期的な通院をおすすめしています。 

術後の合併症として、一時的な感覚の鈍さや腫れ、まれに血腫や感染症が起こることがありますが、適切な術後ケアにより多くの場合防ぐことができます。
何か気になる症状があれば、すぐにご相談ください。

ワキガ手術とミラドライの違い

ワキガの治療法として、従来の手術法と比較的新しい「ミラドライ」という選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、最適な治療法を選択することが重要です。

ワキガ日帰り手術(腋臭症剪除法)の特徴

メリット:保険適用可能、高い効果(8090%)、永続的な効果が期待できる

デメリット:切開を伴う、回復期間が必要、傷跡が残る可能性がある

ミラドライの特徴

メリット:切開不要、ダウンタイムが短い、痛みが少ない
デメリット:自由診療のみ(約3040万円)、複数回の治療が必要な場合がある、効果には個人差がある

ミラドライは、マイクロ波を利用してアポクリン汗腺を熱で破壊する非侵襲的な治療法です。
米国FDAの承認を受けており、日本でも2015年頃から導入されています。日本美容外科学会の調査によると、ミラドライの効果は6080%程度と報告されています。

※当院ではミラドライは導入していません。

未成年の方へのワキガ手術

日本では、高校生以下の子どもたちの医療費を無償化する制度があり、ワキガ診療もその対象となります。

ただし、無償化の対象となる年齢や条件は自治体によって異なる場合がありますので、詳細はお住まいの市区町村のホームページや窓口でご確認ください。

未成年の方の場合はアポクリン腺が発達しきっていないケースがあり、成長とともに生えてくるアポクリン汗腺の予防を行うことができません。
そのため、大人になってから脇の臭いが気になる可能性があります。

当院では、ワキガ(腋臭症)でお悩みの方に対して、高い技術と豊富な経験に基づいた日帰り手術を提供しています。
保険適用の腋臭症剪除法は、費用を抑えつつ高い効果と持続性というメリットはありますが、術後のダウンタイムは決して軽いものではありません。

「ワキガかもしれない」「手術を受けるか迷っている」など、少しでも気になることがあればお気軽に浦安市の形成外科マリンクリニックまでご相談ください。